トップページ >
クリニック紹介>臨床工学部門
臨床工学部門 clinical
1. 透析液の品質管理
透析監視装置全台on-line HDFを施行するために、クリーンな透析液の供給を行っています。発熱や炎症などを引き起こすエンドトキシン(ET)及び生菌数を、当院規定の年間計画に沿って測定しています。測定装置は院内に設置されている為、検査結果の把握や異常時の対処も迅速に行うことができます。水質の目標基準値は「JSDT 2008」としており、それを常に下回る検査結果を2013年4月開院以来維持しています。
透析液には「無酢酸透析液(カーボスター)」を採用しています。従来の透析液には少量ではありますが酢酸が含まれており、これは嘔気・嘔吐、頭痛、血圧低下等の症状を引き起こすことが知られています。無酢酸透析液は、その名の通り酢酸を全く含まないので前述のような症状を抑える効果が期待できます。
超純水な無酢酸透析液を使用することで透析中の血圧安定に繋がり、透析効率の上昇を目的とした高血流透析も可能となりました。
2. シャント管理
医師・看護師と共にシャント管理に力を入れています。
脱血不良やシャント狭窄音の聴取、狭窄を繰り返し起こしてしまうシャントに対しエコー検査を実施しています。
経皮的血管拡張術(PTA)・血栓吸引術では、医師の介助や装置の操作などを行っています。
3. 機器管理
透析室では中央監視システム(Miracle DIMCS UX)を採用しており、日常業務を円滑に行えるようマスタ管理を行っています。
装置の保守点検においてはメンテナンス講習会に積極的に参加し、トラブル回避・故障時の補修に努めています。また、医療安全委員会の中核を担い、学習会の開催も行っています。
4. 検査データ管理

毎月の定期検査データからspKt/V, nPCR, %CGR, GNRIの算出をすると共に、その結果から採用されている透析膜の性能が患者に適しているかを医師と共に評価しています。
また、血液ガス分析装置を用いて透析前後の酸・塩基平衡チェックを行い、必要に応じて透析液の重炭酸濃度を調整しています。